「恐山―死者のいる場所―」南直哉著

新潮新書。以前読んだ「正法眼蔵を読む」の筆者の著書。
南師は曹洞宗の僧侶で、恐山の院代をしているということで恐山に関する新書を書いたとのこと。
恐山はあまり知らなかったので、曹洞宗の寺であるとか、温泉があるとか、イタコは寺とは関係ないとか、色々勉強になった。
恐山に死者を求めて訪れる人達のエピソードはなかなか強烈で、筆者の、霊魂の有無はわからないが、死者は存在するという言葉に重みを感じた。
あとは筆者の恐山に来るまでの話が興味深い内容で、永平寺で20年過ごした後、紆余曲折を経て恐山の院代になったと。人の縁というのは面白いものだと感じ入る。