「火星の人類学者―脳神経科医と7人の奇妙な患者」オリヴァー・サックス著

サックス先生による7人の特異な症状の患者のお話。
元々見なかった人の視力を回復しても、目で光を捉えられても脳で画像分析できないという事例は興味深い。子供のうちから画像処理回路を生成していないと見えるようにはならないのね。このへんはヴィパッサナー的な五蘊のお話に繋がるような気がする。
チック症の外科医とか、精密描写能力がすごいサヴァン症の子とか心に残る事例が多い。
最後の表題の自閉症の建築家は、人の心は理解できないのに、家畜のこころは理解できるというのがどうなっているのかよくわからん。一般的な人間の持っている能力とか価値観なりが普遍性を持つか?という疑問が出てくるね。