「プリズンの満月」吉村昭著

戦犯が収容された巣鴨プリズンがどのような場所だったか、刑務官を主人公としてえがいたお話。
平和条約発効後、管理は米軍から日本に移管し、戦犯の扱いはどんどん緩くなります。
家族危篤を名目とする一時帰宅で始終帰宅するし、日中は近所の工場勤務で外出とか、もうプリズンは宿泊所扱い。
戦犯は政治的なもので、情勢の変化でいくらでも扱いが変わるというのがわかりました。