「日本型モノづくりの敗北」湯之上隆著

新潮新書
日本の技術力は高いと漠然と思われているが、半導体で壊滅的な敗北している状況から、本当に日本の技術力は高いのか論じた内容。
イノベーションのジレンマそのまま当てはまる内容で、どんなに高性能な製品を作っても、破壊的イノベーションによって従来製品は価値が暴落することを日本は軽視し過ぎていることが述べられています。
イノベーションの本当の意味は「技術革新」ではなく「発明と市場との新結合」であることを理解していない点を強調されています。
筆者が半導体業界凋落の歴史に関わってきたとあって、そのあたりの内容は非常に詳細で、こんな状況だったのかと愕然としました。