「ヴァンダル興亡史 地中海制覇の夢」松谷健二著

ゲルマン系のヴァンダル族が大移動の末、5世紀中頃にスペインから北アフリカに渡り、カルタゴを奪取してヴァンダル王国を建国、一時期地中海に覇を唱えたというお話。
西ローマ帝国滅亡後の地中海世界はカオスで暗黒時代と思っていたのですが、カオスではあるものの、これはこれで活力に満ちた時代だったのですね。
ヴァンダル王国は滅びるときはわりとあっさり東ローマ帝国に滅ぼされてしまって残念。東ローマ帝国の全盛期はこの時期で、この後すぐイスラム教が勃興して、北アフリカからイベリア半島イスラム世界になってしまう。激動の時代ですねえ。