「高丘親王航海記」澁澤龍彦著

平城天皇の皇子で、空海の弟子、60歳を超えてから唐に渡り、さらに天竺に行こうとして東南アジアで消息を絶ったという非常に魅力的な生涯をおくった高岳親王を主人公にした幻想小説
親王の夢の話が大半で、官能的な描写も多い大人のお伽話的内容です。
著者が咽頭がんで死ぬ寸前に書いた小説とあって、親王が喉の痛みで苦しむのは印象的です。春丸と秋丸はどうなっちゃったんだろうなあ。もしかして迦陵頻伽だったの?