「日本近代史」坂野潤治著

幕末1857年から日中戦争勃発の1937年までの日本近代史の概説。
「改革」「革命」「建設」「運用」「再編」「危機」と6つの時代に区分して通観しています。
西郷隆盛が果たした役割とか、藩閥から政党政治の移り変わりとか、明治維新昭和維新の違いなど、筆者の視点からの解説が非常に参考になりました。
東日本大震災後の復興と太平洋戦争後の復興が同一視されることがありますが、筆者は今はむしろ日中戦争勃発の1937年に似ているのではないかと書いてます。党派分裂が進んで政治家が小型化し、「危機」が進行し崩壊に至るのではないかとのこと。