「アメリカ史の真実」C・チェスタトン著

あのGKチェスタトンの弟が書いた、イギリス人から見たアメリカ合衆国の歴史。
アメリカ史の真実」という邦題は、原題が「A history of the United States」なのでちょっとニュアンスが変わってる。副題の「なぜ情け容赦のない国が生まれたのか」とか「中世が欠如した国」というのは監修の渡部昇一先生がやったんだと思うけど、そういう内容を期待するとちょっと違うかも。
内容はアメリカ独立から南北戦争までのアメリカの歴史、主に政治史を書いたもので、日本人には馴染みの薄い初期の大統領達とか、アメリカの政党の移り変わりとかかなり勉強になる内容です。
アメリカ西部への領土の伸長が南北戦争の原因の一つとか(州が増えることで北と南の州のパワーバランスが変わった)、英仏との外交関係とかなかなか知らない話が多いので面白い。
外国人によるアメリカ合衆国史の初学として良いのではないかと思います。