2011-04-02 「脱出」吉村昭著 読了 昭和20年終戦前後を画いた短篇集。 「脱出」ソ連軍の侵攻で樺太を捨てて北海道に脱出する少年のお話。 「焔髪」奈良東大寺で仏像の疎開をめぐる僧侶と運び手の囚人のお話。 「鯛の島」瀬戸内の外部交流の少ない小さな島のお話。陸奥沈没とか戦後の価値観の変転とか。 「他人の城」沖縄からの疎開船対馬丸に乗船した少年のお話。 「珊瑚礁」サイパンで米軍の上陸に逃げ惑う少年のお話。 辺境で世界が一変してしまう状況を書いてます。