「貨幣進化論 「成長なき時代」の通貨システム」岩村充著

貨幣・通貨とは何か、思考実験や通貨の歴史から説明する内容。新潮新書
ブレトンウッズ体制が崩れて変動相場制になってから、貨幣の価値は何を根拠に決まるか。これは結構疑問だったのですが、この本だと貨幣は国の株価であるとあってなかなか感心しました。信頼できる国の貨幣は価値が上がり、信頼できなくなると価値が下がるというわけですな。
今の円が高いのは他がダメなだけで相対的にいいだけかもしれないけど、円の価値がなくなるよりはまだましだと思ってる。国の借金はハイパーインフレで踏み倒せばいいという考えがネット上だとけっこうあるけど暴論だろう。円の価値が無くなったら、資源のない日本はどうやって生きていくの?借金の重みに潰れそうになりながら生きて行くほうがましだと思うよ。