「怪帝ナポレオン三世」鹿島茂著

ナポレオン一世の甥で、フランス皇帝に上り詰めたナポレオン三世 ルイ・ナポレオンのお話。
著者の鹿島さんはNHKでナポレオン一世の妻ジョゼフィーヌの番組で解説やってて、やたらエロトークばっかしてたオッサンというイメージ。そこからフランス文学やってる人はろくでもねえというイメージが・・・
それはともかく、ナポレオン三世は無能でドスケベなくせに皇帝になったしょうもない人というイメージがあったのを、著者はフランス近代化をすすめたかなり業績のある皇帝だと評価したという本です。
ごちゃごちゃしてて不衛生だったパリを大改造して、今のおしゃれ都市にしたとか、農業国家だったフランスで産業資本主義を発達させて経済大国にしたとか、ナポレオン三世統治下の業績だそうです。
ナポレオン三世の母親オルタンスはジョゼフィーヌの娘で、マリールイーズの周囲にもよくいたし、ナポレオン三世の父違いの弟が第二帝政で大臣やってたり、結構この家系おもしろいですね。ナポレオン一世とポーランド人の愛人マリア・ヴァレフスカとの間に生まれたアレクサンドルが第二帝政で大臣やったというのは驚きだ。アレクサンドルがナポレオン三世に寝取られたとかとんでもねえ事実だな・・・