「戦争の世界史―技術と軍隊と社会」ウィリアム・H. マクニール著

古代から現代までの戦争に関する歴史のお話。ギルガメシュから弾道ミサイル防衛までです。原著が出たのが1982年で、本の中では米ソ冷戦中。
最初は青銅、鉄、騎馬技術の発達による遊牧民と農耕民の盛衰の歴史で、封建社会
ルネッサンス以降は、今までは上からの指令で行動していたのが、だんだん市場経済が発達し、王侯の支配より市場のほうが効率的になっていくことになります。
中国では戦争技術があまり発達しなかったのに、近代ヨーロッパでは爆発的に発展した理由は、拮抗した実力を持つライバルが対抗し、企業と軍人が軍事商業複合体をなしたからだとのこと。軍事が商業化し、上からの指令で軍事活動するより、市場から調達するほうが圧倒的に効率的になる。軍事技術の開発も、企業による競争による開発によって加速度的に進むことになった。
第一次大戦から第二次大戦では指令原理が優位を占める経営された経済が、地球を覆い尽くした。
やたら大著で結論はよくわからんかった・・・最後は指令原理が上位に来るということ?