「デフレの正体」藻谷浩介著

これは最近読んだ経済解説本では出色の出来です。2006年あたりは長期の好景気だったはずなのに、国内内需が縮小しつづけたのはなぜか。若者の○○離れネタ以前に、97年頃には酒の消費量や脂肪の摂取量、水道使用量がピークを迎えていて以降は減少しているのはなぜか。
この本ではその原因は15-64歳までの生産年齢人口が減少し、65歳以上の高齢者が増加しているからだと分析しています。
生産年齢人口と高齢者数の絶対数は
1995年だと8716万と717万、2005年だと8442万と1164万。10年で高齢者が400万人増えてるのに、生産年齢人口は300万人減っている!!さらに2015年推定だと7681万人と1645万人で高齢者数が爆増している一方で生産年齢人口は爆減。つまりはデフレだ不景気だという現象は、単に高齢化社会になっとるからだという結論でした。年寄りは車もスーツもあんま買わん。社会構造が大変革中なのに、景気対策とかやったところでたいして効果ないですわなあ。
政治経済語るときは、このあたりの事実を理解してない人はダメだと認識しました。