「忌中」車谷長吉著

車谷先生の短編集。死をテーマに救いのない暗いお話を書いております。
学生のころから好きだった女とやっと結婚できたら、家業が回らなくなって一家心中とか、
寝たきりの妻が殺してと言ったので殺して数ヶ月間押入れにしまって、最後は自殺する話とか。
藤沢周平の初期も救われない話だけど、車谷先生は肉欲も含めた人間の性が強烈に臭いを放ってる感じ。
風太郎先生だとユーモア交じりだけど最後は虚無って感じだなあ。