「海島の蹄」荒山徹著

荒山御大の短編集。かなり普通の歴史小説っぽいです。
内容は4話、「海島の蹄」「真説・李舜臣」「妖説・李舜臣」「サンペツショウ暴滅」です。
「海島の蹄」は済州島のモンゴル人と高麗人の戦いのお話、李舜臣は真っ当とうがった見方の伝記、サンベツショウは高麗王朝の王と軍人政権の戦いのお話。
どれもかなりまっとうな書き方の歴史小説で、妖説は山風先生の太閤記が元ネタでややいつもの荒山節ですが、山風先生太閤記よりはおとなしめです。
いつもの荒山だと思うとものたりないかもしれませんが、朝鮮の時代ものと考えるとけっこう勉強になって面白いです。