「桜田門外ノ変」吉村昭著。

前読んだ「天狗動乱」の前編にあたるお話。時の大老井伊直弼安政の大獄を起こし、攘夷派を迫害しまくります。それに危機感を抱いた水戸藩過激派が大老を暗殺という流れ。この事件の後、水戸藩内で攘夷派と保守派の抗争が激しくなって、天狗党の乱につながっていくんですねえ。
この事件に参加した水戸藩士はほとんどが怪我で死んだり刑死したりしますが、三人は逃亡に成功し、その中の海後磋磯之介は明治維新後に東京で巡査をやってまして山風の「警視庁草紙」に登場します。新撰組斎藤一も東京で巡査をやってますからかなりカオスな状態ですね。