同日同刻

クソ暑いので家でクーラーかけてだらだらすごす。
溜池通信での去年の8/15日の文章。

〇歴史問題は、主に現在が不幸な国において重きをなします。今は派手な経済発展をしつつあるけど、長い歴史に裏打ちされた過剰な自意識を持つがために、とてもじゃないが現状に満足できないという某大陸国と、今だに国家分裂の状態のままで、いつまでたっても「準・先進国」的な扱いをされている某半島国は、過去の歴史に対して無関心ではいられない要件を備えているといえるでしょう。そして、彼らの怒りの矛先が向けられるお気楽な某島国は、その辺の心理がまるで分かっていない。これでは両者のすれ違いは悪化するばかりでありましょう。

〇上記のような悪辣な見方が正しいとすれば、A級戦犯分祀すれば中国の理解が得られるとか、韓流ブームで歴史問題が解決するなどと考えるのはナイーブ過ぎるということになります。仮に、中国が米国を圧倒して世界最強の国家となり、韓国が日本を押しのけてG8のメンバーになるような時代が来れば、彼らも歴史問題に対する関心を失うかもしれませんけれども。しかし、それらはいずれも荒唐無稽な想定ですから、結局、日本という国は外から迫られる歴史問題に悩まされ続けるのでありましょう。

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「同日同刻」山田風太郎著 読了。
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昭和16年12月8日と昭和20年8月1日から15日までの資料を山風が取捨選択して並べたノンフィクション。
8/14の夜に東条首相が終電のがして歩いて帰ったって本当かなあ。