宇喜多直家

南條範夫先生の「武将奸謀」という中篇があって宇喜多直家の話なんですが、いくら直家が謀略で有名とは言え相当気持ち悪い話でした・・・
宇喜多家は備前の浦上家に仕えていましたが、浦上家の家臣島村豊後に直家の祖父能家は謀殺され、7歳の直家は母や兄弟と共に流浪の身になります。14歳の時に浦上家の家臣中山信正のとりなしで浦上家に再雇用されます。この時、直家はまだ若い母を主君浦上宗景の側室にして、自分も宗景の寵童になったのでした・・・ウホッ親子丼!
直家18歳の頃より合戦に出、鬼神の如き働きを示して猛勇の青年武将に変貌します。中山信正はこれに喜び、自分の娘を与えて婿にします。
さて中山信正は宗景に憎まれるようになり、島村豊後が宗景に、直家に中山を誅殺させるよう進言します。命令された直家は逆に同時に島村も誅殺するよう進言し、ついに舅の中山と仇の島村を同時に殺害することに成功します。
直家には三人の娘がいて、まず長女を宗景の側室にして、三年後に次女と交換、さらに次女を三女と交換と主君の信任を得まくり、つうか三代続けての親子丼・・・
主君から引き取った娘は嫁入りさせ、婿が油断したところで毒殺、所領ゲット!と再利用。ムコ毒殺は四回繰り返し。一回多いのは娘だけではなく、妹にも同じ手を使っているから。
直家は53歳で病死するのですが、その時嫡子秀家はまだ9歳。枕頭に若い妻を呼び寄せ、息子の将来のため秀吉に頼れ、そのためにお前の色香を使えと遺言。
そのかいあってか、息子秀家は47万石の五大老の一人になったのでした・・・
って南條先生この話本当ですか!?