アネクドート

溜池通信より。
六カ国協議の席上で、あるとき日本代表が席を外した。

 残った5カ国の代表は、いっせいに日本の悪口を言い出した。「お人好しだよね」「甘過ぎる」「何をしても怒らない」

 韓国の代表が言った。
 「わが国などは歴史問題でことごとく難癖をつけ、ワールドカップも割り込んで共同開催にしたし、竹島も実効支配している。それでも日本は怒らないのだよ」

 中国の代表が言った。
 「歴史問題ではうちも負けないぞ。靖国神社参拝には抗議するし、尖閣諸島では資源開発をしているし、先日は潜水艦に領海侵犯までさせてやった。もちろんODAにお礼などは言いませんぞ。それでも彼らはニコニコしているのだから分からない」

 北朝鮮の代表が言った。
 「甘いね。うちは罪もない日本人を拉致した上に、麻薬を売り込み、偽札を流通させている。先日などはテポドンを撃って脅かしてやった。それでも、彼らは反撃してこないんだ」

 黙って聞いていたロシアの代表が言った。
 「それなら、核兵器を使ってみたらどうだろう」

 するとアメリカ代表が言った。
 「いや、それはもう試したことがある」