「マニ教」青木健著

講談社選書メチエ。紀元200年代にペルシャでマーニー・ハイイェーが創出した第四の世界宗教マニ教の紹介本です。
ゾロアスター、イエス仏陀の思想を統合した真のキリスト教というふれこみのかなり厨臭い宗教です。
マーニーさんがインド行って仏陀の後継者になるところは、どこの尊師だよ!って感じ。
人間の体は悪魔が作ったもので悪、魂は善。最後は悪の体を脱ぎ捨てて、悪の宇宙を脱し、光の国へ逝きましょうとか、マーニーさんの思想はかっこよすぎです。
ペルシャローマ帝国中央アジア、中国と世界的スケールで広まった割には、10世紀頃にはほとんど滅びてるので、痕跡があまり残っていないのがもったいないところです。
日本だと大和文華館の六道図、山梨栖雲寺の虚空蔵菩薩像がマニ教関連らしい。ちょっと見てみたい。