嵐山福田美術館

去年嵐山に福田美術館ができて、クソ込みだったわけですが、コロナ、平日、雨で今でしょということで休みとって行ってきました。

行きはEX予約で新幹線。嵐山までの乗車券を用意して、指定席券は別に発券したら、仕様が変わってあらかじめメールで二次元コードを発行して、券売機に見せる必要があってめんどくさくなった。

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若冲展やってて、初見の作品がたくさんあってうれしい。人の入はぼちぼちで、落ち着いて見られるのがよい。若冲は線が人間技を超えてる神。

近くの嵯峨嵐山文華館では応挙と芦雪展やってて、やっぱりうまいです。

雨降りなので天龍寺などの庭はやめて、阪急で大阪へ。

北浜駅で降りて、大阪市立東洋陶磁美術館行きました。北浜は初めてだけど、オフィス街って感じ。天王寺より南がやばいのか?

東洋陶磁美術館では天目展。一度国宝の天目見たかったんです。

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国宝の油滴天目良かったですし、現代に作られた天目も圧巻でした。写真撮影可です。

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コロナの影響で、展覧会とかはあまりやってないので、大阪のプラモの店を何件か偵察に行ったのですが、こちらもまだ営業時間短縮とかで開いてる時間にいけませんでした。

帰りは鶴橋から近鉄特急ひのとり乗りました!金券屋で全線乗車券を1100円でゲットしてウマー。ひのとりは座席が倒しても後ろに影響がないという謎の構造。メタル感があってかっこいい。

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「ウイグル人に何が起きているのか 民族迫害の起源と現在」福島香織著

まとまった資料としては初めて触れる話題。現代でこんなことやっててなんで許されるのかと不思議でしょうがない。

中国共産党が邪悪な政体であることは認識せにゃならんわな。

リアリズム外交で政体に関わらずパワーバランスをという本もあったけど、こんな剣呑な政体と仲良くするのは、道義的というより将来の自分の身の安全のためにも良したほうが良いと思う。

「女帝 小池百合子」石井妙子著

著者の主観的な評価とか、真偽不明なエピソードとかが多いので、そのへんはなんとも言えない。

ただ、政治家としての遍歴を追って見ると、定見もなく、その場の勢いでのし上がってきたのがよくわかった。

一時期希望の党がすごい勢いで、これで自民党に勝ってしまったら政治とは勢いだけかと私は恐れていたことを思い出す。

安倍首相が遠ざけてるのは、過去に痛い目にあったからという点もあるけど、昭恵夫人という特異キャラからの経験もある気もする。

今度の東京都知事選は、カレー味のうんこかうんこ味のカレーかみたいなやばい感じになってるなあ。

「入門 東南アジア近現代史」岩崎育夫著

講談社現代新書

案外知らない東南アジア諸国の歴史。

東南アジアとひとくくりに言っても、多様性に富んだ世界。民族、宗教、言語、政治体制等々一様ではなく、一つの国家の中も多様性。

政治体制の歩みは、土着国家、植民地、独立、開発独裁、民主国家という流れに沿っているところが多いが、そうではないところもある。

多様性の中の統一をどのようにバランスを持って両立させていくかが課題。

近年の出来事として、フィリピンのドュテルテ大統領やタイのプミポン国王の逝去があり、カオスの方向への変化。中国の影響も無視できない。

「歴史に残る外交三賢人-ビスマルク、タレーラン、ドゴール」伊藤貫著

リアリズム外交とはなにか。バランス・オブ・パワー勢力均衡の維持。

外交に普遍的正義や好き嫌いの情緒は不要。

国際政治の行動主体は国民国家であり、国際機関や同盟関係ではない。

こういうことがずばっと書かれた本は貴重ですね。昨今のポピュリズム政治を見ていると、どうなってしまうか心配でならんです。

ビスマルクはやる夫スレで見たので割と詳細は把握していましたが、ドイツ帝国を作り上げちゃうのはすごい能力ですね。帝国ができる前後で政策をころっと変えちゃうのもすごい。今でもやることを180度変える政治家が出たら避難轟々でしょう。

タレーランは敗戦国フランスを賠償一切なしで実質戦勝国にしたというわけのわからん外交能力というのは知っていましたが、その政治思想は実は一貫して古典的自由主義立憲主義というのは気づかなかった。そう言われるとそんな感じもします。

ドゴールはあまり知らなくて、アメリカ的視点の話を見るのが多かったからあんまり有能な人とは思っていませんでした。フランスが第二次大戦後の状況から核保有国になってるというのは確かにすごいことである。

作者の主張を見てると、日本は日米同盟を脱却して核武装をするのが正解に思えるが、はたしてそれだけの責任を持てるほど日本人に気概は残っているのだろうか疑問・・・

「米中もし戦わば」ピーター ナヴァロ著

米中間のいろんな問題に選択問題で回答を考えさせる内容。

たいてい一番悲観的な答えが正答だったりする。。。

中国の戦闘能力が予想以上に高く、アメリカとの差はかなり縮まっているという解説には焦りを感じる。

兵頭二十八の本に、中国は機雷封鎖でなんとかなるとあったけど、実際はそこまで短期決戦にはならんよね。

三年前の本だけど、むしろどんどん状況は緊迫化している感じ。

「海の地政学-覇権をめぐる400年史」竹田いさみ著

中公新書

大英帝国による植民地帝国、スエズ運河の確保による海洋覇権。

アメリカの捕鯨のための太平洋進出から、パナマ運河開発による海洋覇権。

第二次大戦後の海洋ルールの策定。

近年の中国による海洋ルールへの挑戦。

日本の海上保安庁の役割。